更年期に眠いのはなぜ?日中の眠気と夜の不眠、原因と対策

更年期・ゆらぎ公開:2026年9月25日編集:キレイジャーナル編集部
日中の明るい室内で、少し眠そうな表情をしている40代後半〜50代の女性。更年期の眠気を感じている場面のイメージ写真。

※画像はイメージです。症状のあらわれ方・程度には個人差があります。

更年期になると、日中に強い眠気を感じたり、夜になかなか寝つけなかったりすることがあります。背景には、閉経に伴う女性ホルモンの変化があります。自律神経の働きにも影響が生じるという説があり、また、ほてりや発汗(ホットフラッシュ)が夜の眠りを妨げることも指摘されています。珍しいことではなく、更年期に伴う体の変化のひとつです。ここでは、眠気・不眠が起こる理由と、婦人科に相談する目安、今日からできる工夫を整理します。

更年期に眠気や不眠が起こるのはなぜか

更年期は、閉経の前後5年ずつ、合わせて約10年間を指す時期の呼び方です(更年期とはどんな時期か、症状の全体像はこちら)。この時期は不眠症や、閉塞性睡眠時無呼吸にかかりやすくなるとされています。

女性ホルモン(エストロゲン)の分泌は、更年期に大きくゆらぎながら低下していきます。これが自律神経の働きにも影響を生じさせるという説があります。また、ほてり・のぼせ・発汗・動悸といったホットフラッシュがきっかけとなり、深く眠れないことが多いとされています。夜中に何度もこうした症状で目が覚めると、眠った実感が得られにくくなります。

婦人科でのケアで眠りが変わることもあります。 ホルモン補充療法などが、更年期の不眠症状の軽減に役立つことがあるとされています。 「歳のせいだから」と諦める前に、婦人科で相談できることを知っておくと安心です。

「日中の眠気」と「夜、眠れない」は同時に起こりやすい

「眠い」と一口に言っても、更年期のこの時期には性質の違う2つの状態が同時に起こりやすいとされています。

日中に強い眠気を感じる

夜の睡眠が浅くなったり、途中で何度も目が覚めたりすると、体を休められた感覚が得られにくくなり、日中の強い眠気や、疲れが取れない感覚につながりやすくなります。

夜、寝つけない・眠りが浅い

寝つきが悪い、夜中に目が覚める、早朝に目が覚めて二度寝ができない——といった状態が続き、日中の倦怠感や集中力の低下を伴っている場合は、不眠症として対処の対象になるとされています。

※一般に説明されている状態の整理であり、診断の基準ではありません。当てはまるかどうかの判断は医療機関で受けてください。

眠気・不眠は、ほかの症状ともつながっている

日常生活に支障をきたすような状態を「更年期障害」といいます。女性ホルモン(エストロゲン)が大きくゆらぎながら低下していくことに加え、加齢によるからだの変化や、心理的な要因、社会的な要因などが複合的に影響すると考えられています。

頭痛や体のだるさ

更年期障害の症状は、ほてり・のぼせのような血管の調節に関するものだけでなく、めまい・動悸・頭痛・肩こり・疲れやすさといった体の症状、気分の落ち込みやイライラといった心の症状に分けて説明されます。身体症状には頭痛や肩こり、疲れやすさなどが、精神症状には気分の落ち込みや眠れないことなどが含まれるとされています。眠気や不眠は、頭痛やだるさと同時に出ることも珍しくありません。

月経(生理)の変化

更年期にさしかかると卵巣の働きが低下し始め、月経の周期は短くなり、その後長くなって、閉経を迎えるとされています。周期が乱れる時期には、眠りの変化を同時に感じる人もいます。日本人女性の平均閉経年齢は50歳前後とされ、閉経の時期には個人差があります。

婦人科に相談する目安

相談でできること|婦人科での選択肢

婦人科では、ホルモン補充療法や漢方薬など、症状や体質に応じた選択肢を相談できるとされています。ホルモン補充療法は更年期の不眠症状の軽減に役立つことがあるとされ、症状や体質に応じて漢方薬が選ばれることもあるとされています。このほか、食事を見直したり、市販のサプリメントを取り入れたりする人もいますが、これらは治療ではなく、あくまで生活面での工夫のひとつです。合う対処は人によって異なるため、まずは婦人科で相談しながら選ぶと安心です。

※特定の対処法・サプリメントの効果を保証するものではありません。選択は医療機関にご相談ください。

「更年期」という言葉は、男性にも使われることがあります

「更年期」は女性に限った言葉ではなく、男性の不調について使われることもあります。本記事では、閉経に伴う女性の更年期を中心に扱います。

今日からできること|睡眠の土台を整える

受診と並行して、眠りの土台を整える工夫もあります。これらは症状をなくすためのものではなく、つらさを増やさないための工夫です。

朝に光を浴びる

起床後から午前中に光を浴びると、体内時計が整いやすくなるとされています。寝つきに悩んでいるときは、カーテンを開けて朝の光を意識してみるとよいとされています。

日中に体を動かす

運動の習慣がある人は寝つきが良く、夜中に目が覚めることが少ないとされています。強度より続けることのほうが現実的で、歩く距離を少し伸ばす程度から始められます。

入浴のタイミングを工夫する

就寝の1〜2時間前に40℃程度のお湯に10〜15分ほど浸かると、深部体温が上がり、寝つきが良くなるとされています。シャワーだけで済ませがちな人は、湯船につかる時間を少し作ってみるのもひとつの方法です。

まとめ

更年期に日中眠くなったり、夜眠れなくなったりするのは、女性ホルモンの変化と自律神経の乱れ、そしてホットフラッシュによる中途覚醒が重なって起こると考えられています。珍しいことでも、我慢するしかないことでもありません。

日中の眠気で生活に支障が出ている、夜眠れない日が続いている、気分の落ち込みを伴う——このいずれかに当てはまるなら、婦人科に相談する段階だと考えてかまいません。相談では、ホルモン補充療法や漢方薬といった選択肢も含めて、自分に合う対処を一緒に考えてもらえます。

※本記事は一般に公開されている情報を編集部が整理したもので、医学的な診断や治療の代わりになるものではありません。症状が気になる場合、長く続く場合は医療機関にご相談ください。あらわれ方・経過には個人差があります。

参考にした情報
  1. 厚生労働省 健康日本21アクション支援システム e-ヘルスネット「女性の睡眠障害」(2026-09-25確認)
  2. 厚生労働省 健康日本21アクション支援システム e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」(2026-09-25確認)
  3. 公益社団法人 日本産科婦人科学会「更年期障害」(2026-09-25確認)
  4. 公益社団法人女性の健康とメノポーズ協会(2026-09-25確認)
  5. 公益社団法人女性の健康とメノポーズ協会「自律神経失調による症状」(2026-09-25確認)

個別の状態によって判断は変わります。具体的なことは医療機関でご確認ください。