冷え性の改善を目指す生活習慣|研究で扱われた7つの見直しポイント

インナーケア公開:2026年10月30日編集:キレイジャーナル編集部
ブランケットを膝にかけ、温かい飲み物を手に、ゆったり過ごす女性のイメージ写真。

※画像はイメージです。冷えの感じ方・程度には個人差があります。

冷え性の改善を目指して生活を見直すとき、研究で取り上げられた切り口は、腹式呼吸・運動・食事・冷えない入浴と服装・正しい睡眠・大きな筋肉を温める・ストレスをためないの7つです。どれか1つを完璧にこなすより、取り組めそうなものを1つ選んで続けるほうが現実的です。この記事では、7つの切り口と、厚生労働省が示す運動の目安、続けるための進め方、医療機関への相談を考えたい場面を整理します。

冷え性の改善を考える前に知っておきたいこと

冷えの感じ方は、人によって大きく違います。手足の先だけが冷たい人もいれば、おなかや腰まわり、全身が冷える人もいます。この記事は、医学的な診断や判断を示すものではなく、日々の暮らしの中で見直せる点を、公開されている資料にもとづいて整理したものです。

冷える理由や冷えのタイプについては、冷え性の対策の記事で別にまとめています。こちらの記事では、「では、生活の何から見直せばよいのか」という実践の側に絞って進めます。

研究で扱われた7つの見直しポイント

富山大学の研究「女性のための冷え対策総合プログラムの開発と評価」では、冷え症の診断基準項目で冷え症と診断された若年成人女性30名に対し、3か月間、日常生活でできる冷え対策として次の7項目が指導されました。

7つの項目取り組み方の例(編集部)
腹式呼吸息をゆっくり吐くことを意識する時間を、1日の中に数分つくる
運動次の章の目安を参考に、歩く時間を少しずつ増やす
食事食事を抜く日が続かないようにし、主食・主菜・副菜をそろえることを意識する
冷えない入浴と服装入浴のあとに体を冷やさないようにし、首・手首・足首を出しすぎない服装を考える
正しい睡眠寝る時刻と起きる時刻をできるだけそろえる(睡眠の考え方は睡眠の質の記事も参考に)
大きな筋肉を温める太もも・おしり・背中など大きな筋肉のある部分を、衣類やブランケットで冷やさないようにする
ストレスをためない気分転換の時間を、あらかじめ予定の中に入れておく

※右の列は編集部が考えた取り組み方の例で、研究で指導された具体的な内容ではありません。

ポイントは、7つを一度に始める必要はないことです。研究の枠組みは「生活のいろいろな面を見直す」ことであり、自分の生活の中で無理なく続けられる項目から手をつける形でも、考え方は同じです。

研究ではどんな変化が報告されたか

この研究では、3か月の取り組みの前後で症状が比べられました。報告されている内容は次のとおりです。

ここで注意したいのは、対象が若年成人女性30名という小規模な検討だという点です。すべての人に同じ変化が起こるとは限りませんし、この記事は特定の結果をお約束するものでもありません。「生活全体を見直す取り組みで、冷え以外の不調にも変化が報告された例がある」くらいの距離感で受け止めるのが適切です。

運動の目安は?厚生労働省が示す成人の推奨

7つの項目のうち「運動」は、何をどれくらい行えばよいのか迷いやすい部分です。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」の推奨シート(成人版)には、次のように示されています。

あわせて、基本的な考え方として「個人差等を踏まえ、強度や量を調整し、可能なものから取り組む」とされています。いきなり目安に届かなくても問題はありません。通勤の一駅分を歩く、座りっぱなしの合間に立ち上がるなど、今できる形から始めるのが基本です。

※この目安は健康づくり全般のためのもので、冷えの改善を目的に示されたものではありません。持病のある方や体調に不安のある方は、運動を始める前に医療機関へご相談ください。

続けるための進め方

見直しの項目が決まったら、続けやすい形に落とし込みます。次の流れは、編集部が考えた進め方の一例です。

記録は、自分の変化を確かめるためだけでなく、後で医療機関に相談するときの材料にもなります。

医療機関への相談を考えたいとき

冷えは日常的な悩みとして語られることが多い一方で、生活を見直しても強い冷えが続く場合や、普段と違う変化がある場合は、自己判断で済ませないことが大切です。次のような場面では、医療機関への相談を考えてください。

どの診療科に相談すればよいか迷うときは、まず内科などの身近な医療機関に症状を伝えるところから始められます。いつ・どこが・どのくらい冷えるのかをメモしておくと、説明がしやすくなります。

まとめ

冷え性の改善を目指す生活習慣の見直しは、腹式呼吸・運動・食事・冷えない入浴と服装・正しい睡眠・大きな筋肉を温める・ストレスをためないという7つの切り口で整理できます。富山大学の研究では、若年成人女性30名が3か月取り組み、「だるい」「むくみ」「疲れ」「頭痛」などで変化が報告されましたが、小規模な検討であり、誰にでも当てはまるとは限りません。運動は厚生労働省の目安を参考にしつつ、可能なものから取り組むのが基本です。まず1つ選んで続け、強い冷えや普段と違う変化があるときは、医療機関に相談してください。

※本記事は一般に公開されている情報を編集部が整理したもので、医学的な診断や判断、特定の方法・食品・商品が冷えを改善することを示すものではありません。気になる症状が続く場合は医療機関にご相談ください。感じ方には個人差があります。

出典
  1. 富山大学「女性のための冷え対策総合プログラムの開発と評価」(科学研究費助成事業 2012年度実施状況報告書)(2026-10-30確認)
  2. 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」推奨シート:成人版(健康日本21アクション支援システム)(2026-10-30確認)

個別の状態によって判断は変わります。具体的なことは医療機関でご確認ください。